新型コロナウイルス感染症(=「新型コロナ」)の高齢者向けのワクチン接種が、全国的に本格化し始めました。小生は、政府が目標とする7月末までの高齢者への接種完了は、かなり難しいと、ある月刊誌の連載に書きました。このワクチン接種を取り巻く諸課題については、別途述べるとしまして、全国の首長の「優先接種」の問題です。
この問題については、1)社会機能維持者を含む優先順位、2)余剰ワクチンの事前想定、3)「新型コロナ」における市町村長の責務の軽重、などとして、内容を整理出来ますが、これについても別に譲ります。
さて、首長の「優先接種」について、最も見逃してはならないのは、「優先接種」をした市町村は、既に接種が始まっているという自明の事実です。すなわち、「始まっているだけいいじゃないか!」ということです。
ワクチン接種そのものは、それ自体が個人的な見解を含む問題ですので、実施するのか、しないのかで時間を費やすのであればまだしも、ワクチン接種をやると決めたのであれば、一刻でも早く着手することが最優先されるべきです。もちろん、ワクチン接種を一人でも多くの人が受けることによって、社会的免疫力を向上させることは重要ですが、小生なら、やると決まったワクチン接種を早くやることによって、将来発生するかも知れない課題のために、組織的能力を温存することを考えます。
繰り返しになりますが、「始まっているだけいいじゃないか!」